仕事術?この時代を泳ぐための知の技術論

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真っ赤な新書を手にとって、すぐに序文で引き込まれちゃいました。

そもそも、タイトルが、そそります。

知の仕事術

たんなる「仕事術」ってことなら読む気もしないのですが、「知」という文字が頭に載っかっているんです。

ね。これは、そそるでしょう。

「知」という、自分にはないもの、欲しいけどありそうもない、いや、そんなことより、池澤夏樹氏の知の原泉をかいま見てみたい、そんな気がしたのです。なんせ、博覧強記の池澤夏樹氏である。しかも、御尊父が福永武彦氏。ますますこちらとしては、混沌として何が何やらわからなくなります。

私マリオは、毎日新聞を購読しています。

なぜ、毎日なのかは、以前にも少しばかり書いたのですが、いくつか毎日新聞が好きな理由があります。

その一つが、毎日掲載されているパズルの「数独」です。

数独朝刊

夕刊に毎日1問ずつ掲載され始めたのはいつごろだったでしょうか、その1回目からほぼ、欠かさずに挑戦してきました。本日分が2897回となっています。すごいですね。さらに現在は、朝刊にも掲載されています。こちらが今朝の分、まだ205回です。

数独朝刊分

もう毎日、忙しくってたまりません。新聞を読む時間も削られちゃいます。

今一つの理由が、日曜日掲載の書評です。

書評陣がいいなぁ、と思っています。理系の書評では中村桂子氏。難しそうな本をわかりやすく紹介してくれます。読んでみたくなります。読むと、やっぱり難しかったりもします。それは、中村桂子氏のせいではけっしてありません。

もうひとり、それが、池澤夏樹氏です。どこがどういいのか、いちいちあげるには、私マリオには、そのための「知」がありません。でも、これだけはいえそうです。氏の書評は、読んでいて安心できるのです。なぜなんでしょう、書評に誘われて読んでも外れはないな、そんな気がしてくるのが不思議です。

読者の私と、書き手の氏との信頼関係みたいなものに近いような気もしないではありませんが、もともと、信頼関係などあるはずもありませんから、これは、幻想でしょう。

今回は、書評ではなく、氏の著作について、気になったことをご紹介しようと思います。

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アナログ+デジタル=池澤流?

まずは、書店でも図書館でもいいので序文を読んでいただきたい。

これで、なぜこの仕事術なのか、ということがみえてきます。そんな気がします。

「はじめに あるいは反知性の時代の知性」

いいでしょう。この言い回し。こういうのって好きです。

出版社のサイトで、序文の「立ち読み」ができます。こちらです・・・。

インターナショナル新書『知の仕事術』

立ち読みをクリックすると出てくる画面がこちらです・・・。

序文

出典:http://i-shinsho.shueisha-int.co.jp/kikan/001/

この序文だけで、驚かされます。

SNS全盛の現在を「反知性の時代」と言い切っています。

ある意味、炎上狙い的でもあります。

たとえばこんな箇所・・・

ツイッターが流す「情報」をろくに読みもしないで、見出しだけを見て、「いいね」をクリックする。

思いいたるところが、ありませんか? 私は、・・・あります。

さらに・・・

ものを知っている人間が、ものを知っているというだけでバカにされる。

痛いところを突かれました。

そうです、なんか知ったかぶりしている書き込みがあると、うざいというような感覚があり、そのまえに、まずは、読む気もしないということもありそうです。

ということで、この本の狙いは・・・、

この本はそういう世の流れに対する反抗である。

反・反知性主義の勧めであり、あなたを知識人という少数派の側へ導くものだ。

わぁ。池澤先生、書いちゃった。

この書き方、傲慢でしょう。炎上狙いだよね。
ぜったい。そう思われてもしかたないよね・・・って、ね。

さぁ、それはともかく・・・、目次をご覧にいれましょう。

1 新聞の活用
2 本の探しかた
3 書店の使いかた
4 本の読みかた
5 モノとしての本の扱いかた
6 本の手放しかた
7 時間管理法
8 取材の現場で
9 非社交的人間のコミュニケーション
10 アイディアの整理と書く技術
11 語学学習法
12 デジタル時代のツールとガジェット

いかがでしょう。意外に、ふつーです。ちっとも面白味とか新鮮さを感じさせません。いわんや炎上狙いなど微塵も感じさせない目次に仕上がっています。私ぐらいのあらかん世代ともなると、目次を眺めただけで、本文を読破した気分になれます。いざとなれば、目次だけで読後感想文だって、書けるような気分にさえなれます。

ただ、この目次の中には、余計なお世話って項目もありましょうが、気になるところ、ありますね。

モノとしての本とか、デジタル時代のツール・ガジェット。気になります。

もういちど序文にもどってみますと・・・、

生きるためには、軽い順に 一「情報」、二「知識」、三「思想」が必要だと考えてみよう。

(中略)

これらをいかにして獲得し、日々更新していくか。

と、あります。

その手段に、 新聞や本、デジタル時代のツール・ガジェットがあるのでは、そんな感じでしょうか。

いかがですか?

少しは、読んでみたくなりますね。え? なりませんか?

しかたありません。

ひとつだけ、紹介しちゃいましょう。私マリオが、これは面白い! と思った部分です。

それは、「10 アイディアの整理と書く技術」にありました。

A4のハードディスクって?

池澤氏、評論を書く場合も講演をする場合も、まずはメモをつくるそうです。

その方法です。

まずA4の紙を用意する。そこに全体の流れ、論証すべきことを書きだし、引用すべき文献があれば手元に置いて、それから書き始める。

(中略)

メモはA4用紙と決めている。コピーの裏紙を使うこともある。

いいですね。裏紙ってのが、なんだか、自分にも出来そうって、そんな気持ちにさせてくれます。

私マリオは、もう、メモ用紙も使わず、パソコンのデスクトップ上に、アプリのメモやポストイットを貼り付けたりもします。だって、アプリなら、すぐに消せるし、手書きよりも早く打てるような気もします。

最近、使い始めているメモのアプリが、とってもいいのがあるんです。パソコンでもスマホでも共通に使えるアプリです。

KEEPというんです。グーグルがつくっているんですね。

Google Keep – メモとリスト

グーグルが配布しているみたいですが、iPhoneでも使えるアプリが配布されています。

Google Keep – メモとリスト

項目観たら、同じでしたが、上が、アンドロイド版、下が iOS版です。

ちょっと、話がそれました・・・ごめんなさい。

そういえば・・・、

私マリオが、テレビ番組のディレクターをしていた頃、番組企画やストーリー構成のとき、やはり、A4のコピー用紙に書いていました。ただ、私の場合は1枚だけでなく、何枚にも書いて部屋に広げたりして、それを腕組みして見わたし考えるフリをしたりしてました。

シナリオライターの皆さんは、これを「箱書き」なんて言っていました。

なぜ、アナログ的に、書くんでしょう。

いまどきのデジタル時代に、なぜ、あえて手を汚してまで書くのでしょう。

それは・・・。

一覧性が得られるんだと思うのです。

部屋一杯に「箱書き」の紙を広げて、全体を見渡してから、順番を入れ替えたり、要らないものは、くしゃくしゃにして捨てちゃったりして、素直なストーリーを、わざとわかりにくく、でっち上げるわけです。

どこか、似ているような気がします。

いえ、池澤夏樹氏と私マリオの思考形態が似ているなんて、そんな畏れ多いことは申しません。

でも、池澤氏が、A4コピー用紙、場合によっては裏紙にまとめるってところが、なんか、わかるような気がするんです。それだけです。

それ以上でもないし、それ以下でもない・・なんて。ね。

このA4のメモ。

すべての出発点でしょうし、結果的にも、全体のエッセンスだとおもうのですが、これを池澤夏樹氏は、なんと名付けているかというと、これが面白いのです。

電源の要らない「外付けハードディスク」

ぼくはこれを――A4裏紙とボールペンを――電源のいらない外付けハードディスクと呼んでいる。ぼくと外付けハードディスクとの会話によって、一種の弁証法のように、新しいアイデアへと到達することができるのだ。

どのような作物を生み出すかは別として、こういった「電源の要らない『外付けハードディスク』」なら、私マリオにもなんとか用意することができます。あとは、それをどう活用するかですね。

本書の最後にこうありました。この書は、技術論であり料理のレシピのようなものなのだそうです。

スペインのナバラ地方の渓流には鱒がたくさんいてどんどん釣れる。この地方を旅する者は釣り道具と生ハムを持っていく。獲れた鱒を開いて骨を外し、そこに生ハムを挟んでムニエルにする。

それと同じようなものだ、というのは、この本を書いた理由としてあまり説明になっていないが、何か少しでもお役に立てればいいのだが。

そう。

これぞ、まさしく知の仕事術なのでしょう。

長文、ここまでお読みくださって感謝いたします。もしも、「面白かったよ」と思われた方、こちらの3つのボタンを、ポチ・ポチ・ポチっと
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